要点

アクセントを1音ずつ画面で作り込みたい人と、台本を外へ送れない人には、VOICEPEAK が向いています。台本を直すたびに、字幕()も作り直す人には、ラクナレが向いています。同じ2,802字で作ると、VOICEPEAK の字幕は1文が1枚のまま最長51字の1行になり、ラクナレは1枚42字・2行までに分けました。

比べたのは2026年9月24日です。VOICEPEAK は 1.2.23 の「女性1」(Japanese Female 1)、ラクナレは声 Leda・速さ「標準」・で、どちらも1回ずつ作りました。台本は、動画のナレーションの作り方を説明する91文です。

費用はどう違う?

VOICEPEAK は製品ごとの一括払いで、商用に使える6ナレーターセットはダウンロード版が23,800円(税込)です。月額の料金は書かれていません(6ナレーターセットの製品ページ、2026年9月23日に確認)。声を足すときは、ナレーターを1人ずつ買い足します(ダウンロード版11,980円)。

ラクナレのライトプランは月980円(税込)で、毎月3万です。今回の2,802字には2,826クレジットを使ったので、ライトプランなら同じ長さの台本を月に10本ほど作れます。23,800円は、ライトプランの約24か月分です。

2,802字を両方で音声にすると、何が違った?

音声の長さはほぼ同じで、待ち時間が大きく違いました。

VOICEPEAKラクナレ
音声の長さ7分49.6秒7分49.0秒(文と文の間の0.18秒を含む)
作り終わるまでの待ち時間約32秒10分5秒
書き出したファイルWAV(48kHz)45.1MB と SRTZIP 22.5MB(WAV 24kHz と SRT)
使ったお金追加なし2,826クレジット

VOICEPEAK の待ち時間は、書き出しを始めてから WAV ができるまでです。

ラクナレは1文ずつ Google の AI に音声を作らせるので、91文で10分かかりました。2,826クレジットが字数より24多いのは、20字に満たない6文を20字として数えるためです。

字幕はどう違う?

どちらも SRT を書き出せますが、1枚の区切り方が違いました。

VOICEPEAK は v1.2.11 から、「出力」の画面で「セリフをファイルに保存」をオンにすると、音声と一緒に SRT を出せます(更新履歴)。字幕の1枚は、画面のセリフのブロック1つです。台本を最初のブロックに貼ると、改行があっても1つのブロックに入り、SRT は0秒から7分49秒まで全文が1枚になりました。「インポート」の「テキストファイルを開く」で改行ごとに分けると、91ブロック・91枚になりました。それでも1枚の中では改行しないので、42字を超える字幕が8枚あり、いちばん長いのは51字の1行でした。

14
00:01:11,859 --> 00:01:20,169
主語が文の頭にあって、述語が文の終わりにあると、聞いている人は途中で何の話だったかを忘れてしまいます。

ラクナレは同じ台本から100枚の字幕を作りました。1枚42字まで、1行22字までで、長い文は読点の後で2枚に分けます。同じ文は、次の2枚になりました。

17
00:01:10,563 --> 00:01:14,094
主語が文の頭にあって、
述語が文の終わりにあると、

18
00:01:14,094 --> 00:01:18,614
聞いている人は途中で
何の話だったかを忘れてしまいます。

ただし、行の区切りが語句の途中に来た所もあります(「音を/出せない場所で」「WAVという/形式の音声を」)。改行の位置で読みやすさがどう変わるかは、字幕はどこで改行する?で比べています。

読みやアクセントは、どう直す?

違いは、音の高さを1音ずつ動かせるかどうかです。VOICEPEAK 1.2.23 では、セリフを選ぶと画面の下に1音ずつのカタカナと、その高さを示す線が出ます。マニュアルによると、読み方・アクセント・イントネーション・音の長さ・感情を、セリフごとにここで調整できます(機能マニュアル 4章)。よく出る語は辞書に登録できます(同5章)。

ラクナレは、読み違いを読み方辞書か、そのセリフだけの読みの指定で直して作り直します。抑揚は「表現の強さ」を5段階から選べますが、これは声への言葉の指示で、1音ずつの高さは動かせません。16文のうち読み違えた2文だけを作り直したときは、53クレジット・11秒で済み、字幕は元の表記のまま残りました(読み違いの直し方)。

台本はどこへ送られる?

VOICEPEAK は、入力した文章をサーバーへ送らないと書いています(よくある質問)。認証と更新の確認にはネット接続が要り、使えるのは1ライセンスにつきパソコン1台です。

ラクナレは、音声を作るために台本を Google の へ送ります。ブラウザで動くので、インストールは要らず、どのパソコンからでも同じ台本を開けます。

どちらを選べばいい?

こういう人なら向いている方理由
アクセントやイントネーションを1音ずつ作り込みたいVOICEPEAK1音ずつの高さを画面で調整できる(マニュアル4章)
台本を外へ送れないVOICEPEAK文章をサーバーへ送らない
長い台本を待たずに音声にしたいVOICEPEAK2,802字が約32秒。ラクナレは10分5秒
2年以上、毎月同じくらい作るVOICEPEAK23,800円は月980円の約24か月分
字幕を1枚42字・2行までに分けて使いたいラクナレ2,802字が100枚になり、42字を超える字幕は0枚
台本を何度も直して、そのたびに字幕も作り直すラクナレ変えた文だけを作り直し、字幕も新しい音声の長さで作り直す
複数のパソコンや、会社と家で作るラクナレブラウザで動き、Googleアカウントでログインすれば同じ台本を開ける

ほかの5つのツールとの違いは、AIナレーションのおすすめは?で、料金・商用利用・字幕の出し方の表にまとめています。