要点
無料のまま商用に使える読み上げの道具は、VOICEVOX と音読さんです。どちらも、動画の説明欄などにクレジット表記が要ります。ElevenLabs と CoeFont の無料プランは、商用には使えません。
CoeFont は、有料プランでの商用利用も規約に明記していません。2026年9月23日に各社の規約の原文を読んで確かめたところ、CapCut の利用規約の本文には、読み上げ音声についての記載がありませんでした。
無料で商用に使えるのは、どのサービス?
規約の原文で確かめた条件です(確認日はすべて2026年9月23日)。
| サービス | 無料で商用 | 有料で商用 | 出典 |
|---|---|---|---|
| VOICEVOX | 可(クレジット表記が必須) | 有料版は無い | 利用規約 |
| 音読さん | 可(クレジット表記が必須) | 可(月1,078円から・税込) | ライセンス(2026年7月22日) |
| ElevenLabs | 不可 | 可(ベータ版の機能を除く。月6ドルから・税別) | Terms of Service(2026年3月31日、欧州経済領域・英国・スイス以外の版) |
| CoeFont | 不可 | 有料なら使えるとは明記されていない(規約が禁じているのは無料の商用だけ。有料は月3,300円・税込で、7か月目から4,400円) | 利用規約(2026年3月8日) |
| VOICEPEAK | 無料で使えるのは体験版だけ(字数などに制限があり、商用に使えるかは確かめていない) | 商用可能シリーズは可(ナレーター1人の単品が11,980円・税込、6ナレーターセットが23,800円・税込) | 商用利用の範囲(2024年5月7日) |
| CapCut の読み上げ | 利用規約の本文に記載なし | 同じ | 利用規約(2026年4月15日) |
| Google の Gemini API | 無料の枠での商用の制限は規約に記載なし(欧州経済領域・スイス・英国の利用者は有料のみ) | 可(使った量に応じた料金) | Gemini API 追加利用規約(2026年4月28日) |
| Google Cloud Text-to-Speech | 無料の枠での商用の制限は記載なし(Gemini-TTS の声には無料の枠が無い) | 可(使った量に応じた料金) | 料金、利用規約(2026年9月2日) |
| Azure の音声 | 無料の枠(月50万字)での商用の制限は記載なし | 可(使った量に応じた料金) | Microsoft の AI の行動規範(v4.0、2026年5月1日)と Product Terms |
| ラクナレ | 不可(個人の非商用のみ) | 可(月980円から・税込) | 利用規約 |
CapCut は、読み上げの紹介ページで広告や YouTube 動画に使えると案内していますが、「規約に従えば」という条件つきで、規約の本文ではありません。
クレジット表記は、どこに何と書く?
クレジット表記は、動画の説明欄や画面の中に、使った声の道具の名前を書くことです。書き方まで指定しているのは、VOICEVOX のキャラクター、音読さん、ElevenLabs、CoeFont でした。
| サービス | 表記が要る場合 | 書き方と場所 |
|---|---|---|
| VOICEVOX のずんだもん・四国めたん | 常に(外すには1キャラクター40万円+税の契約) | 「VOICEVOX:ずんだもん」。動画の説明欄か動画内の、見に行けば分かる所(音源利用規約) |
| 音読さん | 無料で使うとき | 「声:音読さん」「Voice By ondoku3.com」など。YouTube は概要欄か動画内。読めない速さや大きさは不可(クレジット表記、2026年8月7日) |
| ElevenLabs | 無料で公開するとき(有料プランの表記は、規約に記載なし) | 動画のタイトルに「elevenlabs.io」か「11.ai」(ヘルプ) |
| CoeFont | 無料で使うとき | 「Voiced by https://CoeFont.cloud」。第三者に渡すときも表示を残す(利用規約 第5条) |
| VOICEPEAK | 不要(任意で書ける) | 使用許諾契約書は「明示することができます」 |
| ラクナレ | 有料プランは不要 | 書かなくてよい |
VOICEVOX は、ソフト本体の規約と、声ごとのキャラクターの規約の両方がかかります。
YouTube の収益化した動画に使える?
規約で YouTube の収益化を名指しで「使える」と書いていたのは、音読さんだけでした。音読さんは、ライセンスのページで、収益化している自分の YouTube チャンネルに動画を上げることを、使ってよい例に挙げています(2026年7月22日の版)。ほかのサービスは、商用に使えるなら YouTube も使える、と読み取るしかありません。
YouTube の側では、2025年7月15日に収益化の方針のうち「繰り返しの多いコンテンツ」が「量産型のコンテンツ」という名前に変わりました(YouTube のチャンネル収益化ポリシー)。対象は型どおりに量産された動画で、AIの音声を使うこと自体ではありません。YouTube の告知は、この種の動画はこれまでも収益化の対象ではなかったとしています。
規約が禁じている使い方
| サービス | 主な禁止事項 |
|---|---|
| 音読さん | ほかの人へのなりすまし、音声が主役の作品の販売や配布、自分の作品だと誤解させること |
| ElevenLabs | 同意のない声の再現、政治家や公職者のなりすまし、AIで作ったかどうかを偽る内容 |
| ずんだもん・四国めたん | 政治活動や宗教活動、情報商材、うそや誤解を招く内容 |
| Google(Gemini) | 人をだます目的のなりすまし、人だけで作ったと偽ること、選挙について誤解を招く主張(生成AIの使用禁止に関するポリシー、2024年12月17日) |
| Azure の音声 | 同意のないなりすまし。政治家の声を似せることは、同意があっても禁止。合成の声だと明かすことも求めている |
音声だけを素材として配ったり売ったりすることは、音読さんと VOICEPEAK の規約が、それぞれの言い方で禁じています。
ラクナレを商用に使う条件は?
有料プラン(月980円から)なら、クレジット表記なしで商用に使えます。フリープランは個人の非商用に限っていて、ElevenLabs や CoeFont の無料プランと同じ扱いです。音声は Google の (Google の生成AIをほかのサービスから使うための窓口。ラクナレの音声もここで作る) で作っていて、Google の生成AIの禁止事項も当たります。
料金や字幕の出し方も含めてツールを選ぶなら、AIナレーションのおすすめは?に7つを並べています。