要点
SRTファイルは、字幕の番号・表示する時間・文字を順に並べただけの、(ファイル名の最後の「.srt」のような部分。ファイルの種類を表す) .srt の文字のファイルです。時刻は「00:00:05,871」のように、動画の頭からの時間をミリ秒まで書きます。YouTube・Premiere Pro・DaVinci Resolve・CapCut が読み込めます。
下は、ラクナレで7文の台本から作ったSRTファイルの、最初の3枚です(2026年9月23日に生成、声は Leda、速さは標準)。
1
00:00:00,000 --> 00:00:05,691
ナレーションの台本は、目で読む文章よりも
短い文で書くと、聞き取りやすくなります。
2
00:00:05,871 --> 00:00:09,882
一つの文には、
伝えたいことを一つだけ入れます。
3
00:00:10,062 --> 00:00:12,885
聞き手は読み返すことができないので、
ソフトごとの読み込み方はSRT字幕を動画編集ソフトに読み込む方法に、公式の説明の出典つきでまとめています。
中身はどうなっている?
字幕1枚は、4つの部分でできています。
| 部分 | 書く内容 | 例 |
|---|---|---|
| 番号 | 何枚目の字幕か。1から順に振る | 2 |
| 時刻 | 表示を始める時刻と終える時刻。あいだに「 --> 」を入れる | 00:00:05,871 --> 00:00:09,882 |
| 文字 | 画面に出す字幕。1行でも2行でもよい | 一つの文には、 |
| 空行 | 何も書かない行。1枚の終わりの印 |
空行の改行は、Windowsの形((改行の書き方の1つ。Windowsで使われる))でも、それ以外の形((改行の書き方の1つ。Macやスマホ、Webで使われる))でもかまいません。SRTには正式な規格書がほとんど無く、米国議会図書館のSubRip Subtitle format(2026年5月27日更新)も、そう書いています。同じページは SubRip を、DVDなどの映像から字幕と時刻を取り出して文字のファイルにする形式、と説明しています。
時刻はどう書く?
動画の頭からの経過時間(タイムコード)を「時:分:秒,ミリ秒」で書きます(米国議会図書館のSubRip Subtitle format)。ミリ秒の前はカンマで、時と分は0でも省きません。上の実物の1枚目は「00:00:00,000 --> 00:00:05,691」で、0秒から5.691秒まで表示します。2枚目は「00:00:05,871」から始まるので、1枚目との間に0.18秒あきます。
| 動画の頭から | SRTの書き方 |
|---|---|
| 2.5秒 | 00:00:02,500 |
| 1分5秒 | 00:01:05,000 |
| 1時間2分3.4秒 | 01:02:03,400 |
時刻は動画の頭から数えるので、ナレーションの前にタイトル映像を入れるなら、その長さだけ字幕も遅らせます。ラクナレのSRTは、最初のセリフの始まりを0秒として書いています。
どうやって作る?
作り方は、メモ帳で1枚ずつ書く、録った声を編集ソフトで文字に起こす、台本から声と字幕を一緒に作る、の3つです。
メモ帳で書くときは、文字コードをUTF-8にして保存します。YouTube のヘルプサポートされる字幕ファイルは、SRTを書式なしのUTF-8で書くことを条件にしています。
録った声から作るなら、Premiere Pro は音声を文字に起こし、その文字から(字幕のこと。Premiere Pro や YouTube はこの呼び名を使う)を作れます。キャプションは、書き出しの画面でSRTの別ファイルとして書き出せます(Adobe のCreate captionsとExport caption tracks、どちらも2026年1月7日更新)。CapCut のパソコン版は、自動キャプションで作った字幕を「キャプションのエクスポート」でSRTかTXTにできます。手で打ったテキストは字幕として書き出せません(公式ヘルプキャプションがエクスポートできないのはなぜですか?、2026年2月5日付)。
台本から作る場合は、字幕の文字が台本そのものなので、文字に起こしたときの聞き違いを直す作業がありません。ラクナレでは、台本を貼って声を選んで作ると、音声と、その音声に合った時刻のSRTができます。書き出すと、同じ名前のWAVとSRTが1つのZIPに入って届きます。編集ソフトへの読み込み方は、Premiere Proで読み込むには?から、ソフトごとに書いています。
WebVTTとは何が違う?
WebVTT(.vtt)は、SRTをもとにWebの動画のために作られた字幕の形式です。最初は WebSRT という名前で、拡張子も .srt でした(米国議会図書館のWebVTT、2026年6月30日更新)。中身はよく似ていて、違いは次のとおりです。
| SRT | WebVTT | |
|---|---|---|
| 1行目 | 1枚目の番号 | 「WEBVTT」と書く |
| ミリ秒の前 | カンマ(00:00:02,500) | ピリオド(00:00:02.500) |
| 時が0のとき | 省かない | 省ける(00:02.500) |
| 番号 | 書く | 省ける |
| 表示する位置 | 書けない | 時刻の後に書ける |
| 文字コード | 決まっていない | UTF-8 |
WebVTTの欄は、W3Cの仕様WebVTT: The Web Video Text Tracks Format(2026年5月20日の版)によります。Webページに埋め込んだ動画にブラウザで字幕を出すならWebVTTを使います。HTMLの track 要素が読むのはWebVTTです(MDN のtrack 要素、2026年5月21日更新)。動画編集ソフトに読み込むならSRTです。たとえば Premiere Pro では、読み込んだ字幕をテキストパネルで直せます。YouTube はどちらも受け付けます。
SRTで指定できないことは?
SRTには、字幕を出す位置を書く欄がありません。WebVTTは時刻の後に書けます。太字や色は、HTMLに似たタグで書けば読み取るソフトもあると米国議会図書館は説明していますが、YouTube のヘルプは、SRTの太字などの書式は読み取らないとしています。書体や色を付けるのは、編集ソフトに読み込んだあとの字幕のトラックです。
ラクナレのSRTはどこで区切っている?
ラクナレの字幕は、1枚に42字、1行に22字までです。行と字幕は言葉の切れ目で分け、どこで切るかは、文の終わり、「、」の後、「は」「を」などの後、そのほかの言葉の切れ目、の順に選びます。23字の「一つの文には、伝えたいことを一つだけ入れます。」なら、「、」の後で折り返した7字と16字の2行です。
一つの文には、
伝えたいことを一つだけ入れます。
42字を超える文は「、」の後で2枚に分け、「、」が2つ以上あれば、2枚の長さが釣り合う方を選びます。56字の「聞き手は読み返すことができないので、いちばん大事な言葉は文の終わりのほうに置き、言い切ってから次の話へ移ります。」の場合は、次の2枚です。
聞き手は読み返すことができないので、
いちばん大事な言葉は文の終わりのほうに置き、
言い切ってから次の話へ移ります。
42字に収まる文でも、1行22字に収まる切れ目が無ければ、2行にせず2枚に分けます。41字の「数字や名前は、耳で聞いただけでは覚えにくいため、画面の字幕でも見せると伝わります。」は、次の2枚になりました。
数字や名前は、
耳で聞いただけでは覚えにくいため、
画面の字幕でも見せると伝わります。
逆に、短い文どうしは、文の境目で折り返せるときだけ1枚にまとめます。
1つのセリフが2枚に分かれるときは、そのセリフの時間を字数で割り振るので、2枚の切り替わりが声と少しずれることがあります。字幕と一緒にZIPで書き出すWAVは、全部のセリフを1本につないだ音声で、セリフとセリフのあいだにSRTと同じ0.18秒の無音が入っています。文字コードは UTF-8(BOMなし)、改行は LF。話し手の名前は書きません。
2,802字の台本から実際に書き出した100枚の字幕の様子は、AIナレーションの作り方に載せています。