要点
AIの声で読ませると、台本は1分あたり約355字から416字でした。標準の速さでは、よく言われる「1分300字」より2割ほど多く入ります。3分の動画なら、標準の速さで約1,120字が目安です。
測ったのは2026年9月23〜24日で、同じ242字・7文の台本を、ラクナレの4つの速さと3つの声(Leda・Kore・Charon)で読ませました。長さは、書き出した字幕((字幕の文字と、表示する時間を並べたファイルの形式。多くの動画編集ソフトが読み込める))の時刻から出しています。
AIの声で測ると、1分で何字だった?
3つの声の平均です。「文の間を含む」は、7文のあいだに入る0.18秒の無音6回ぶんを含めた長さで割った字数で、動画の尺に合わせるときはこちらを使います。
| 速さ(ラクナレの選択肢) | 声だけで割った字数 | 文の間を含む字数 |
|---|---|---|
| ゆっくり | 約365字/分 | 約355字/分 |
| 標準 | 約383字/分 | 約372字/分 |
| テンポ良い | 約407字/分 | 約395字/分 |
| 速め | 約429字/分 | 約416字/分 |
字数は、空白を除き、句読点を含めて数えました。速さの選択肢どうしの差は、いちばん遅い「ゆっくり」といちばん速い「速め」でも17%ほどです。
読ませた台本
数字・英字・固有名詞は入れていません。読み方の違いで長さが変わらないようにするためです。
ナレーションの台本は、目で読む文章よりも短い文で書くと、聞き取りやすくなります。
一つの文には、伝えたいことを一つだけ入れます。
聞き手は読み返すことができないので、いちばん大事な言葉は文の終わりのほうに置き、言い切ってから次の話へ移ります。
数字や名前は、耳で聞いただけでは覚えにくいため、画面の字幕でも見せると伝わります。
書き終えたら、一度声に出して読んでみましょう。
息が続かない所や、言いにくい言葉の並びが見つかります。
そこを直すだけで、同じ中身でも、ずっと聞きやすい台本になります。
声や精度によって、速さは変わる?
声による差は小さく、精度による差のほうが大きくなりました。同じ「標準」の速さで、3つの声は1分あたり378字から386字の間に収まりました。(ラクナレの音声の作り方の1つ。1字3クレジットで、台本を省かずに読む精度が上がる)で同じ台本を「標準」で読ませると約345字/分で、標準精度より1割ほどゆっくりでした。
同じ台本を、音声合成ソフトの VOICEPEAK(1.2.23、速さ100)でも読ませました。女性の声(Japanese Female 1)で約364字/分、男性の声(Japanese Male 1)で約372字/分で、AIの声とほぼ同じ速さです。VOICEPEAK の数字は、1文ずつ書き出した音声の長さを足したもので、文の前後の無音を含みます。
何分の動画なら、台本は何字?
上の「文の間を含む字数」から計算した目安です。
| 動画の長さ | ゆっくり | 標準 | 速め |
|---|---|---|---|
| 1分 | 約355字 | 約372字 | 約416字 |
| 3分 | 約1,070字 | 約1,120字 | 約1,250字 |
| 5分 | 約1,780字 | 約1,860字 | 約2,080字 |
| 10分 | 約3,550字 | 約3,720字 | 約4,160字 |
この表は、数字・英字・固有名詞を入れない台本で測った値です。
「1分300字」はどこから来た?
ネットで見かける「1分300字」「300〜350字」の多くは、元NHKアナウンサーの矢野香さんの本『NHK式7つのルール』(ダイヤモンド社、2014年)を出どころにしています。この本は「NHK内の共通認識」として1分300字を紹介していますが、測った数字は載っていません(ダイヤモンド・オンラインの抜粋、2014年8月4日)。NHKが自分で出した資料は、2026年9月の時点で見つかりませんでした。
元NHKアナウンサーの岡部達昭さんは、昭和30年代のニュースは1分320字、スポーツは400字、いまの一般ニュースは380〜400字だと書いています(公益財団法人日本ICTテレコムユーザー協会のコラム、2020年3月18日)。これも記憶による数字で、測った記録ではありません。今回のAIの声の約372字/分(標準)は、この「いまのニュース」に近い速さです。
字数が分かると、何に使える?
ラクナレは、読む字数で(ラクナレの利用の単位。標準精度なら台本1字で1クレジットを使う)を数えます(標準精度なら1字=1クレジット)。1分の音声に使うクレジットは、上の表の1分の字数とほぼ同じです。毎月3,000クレジットのフリープランなら、標準の速さで約8分の音声になります。
台本を書いてから字幕を編集ソフトに入れるまでの流れは、2,802字で1本作った記録としてAIナレーションの作り方に載せています。